decent-work’s blog

働きがいのある人間らしい仕事の実現支援と啓蒙を行う会社です。中の人たちの徒然を書きたいように書いています。

なるべく低コスト且つスムーズに「油絵」をやる方法。

 
こんにちは!
ハチです。
 
前回書かせていただいた、私の「油絵講師」体験記の続きです。
 
さて、ハード面の話になりますが、
生徒である子供たちが1人1人油絵セットを購入するにはやはり高価すぎます。
 
いかに低コストにスムーズに「油絵」にチャレンジしてもらえるか。
 
1レッスン、1時間30分。
うち、最大人数は10名でした。
 
とりあえず、キャンバスは全員に購入。
絵の具や筆、ペインティングナイフなどはまとめてアート教室が購入してくださり、
共用することにしました。
 
問題となるのが、
イーゼルとパレット。
 
イーゼルは通常キャンバスを立てかけ固定し、
パレットは油絵具を乗せるもので、両方とも油絵を描くには欠かせない道具です。
 
これらを購入すると、更に費用が掛かってしまいます。
 
 
イーゼル」の問題点
 
今まで大きな模造紙や画用紙、スケッチブックに絵を描いてきた子どもたちは、
アート教室の先生お手製の、ベニヤ板などで作られた安定感のあるイーゼルを使っていました。
 

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(↑こういうもの)
 
こちらに板の表にマスキングテープやクリップで紙を貼り付け、
絵を描いていました。
 
広い面を確保でき、パーツの重さがしっかりあるため倒れず、
描く時にも安定感があります。
 
しかし、キャンバスは紙よりも重く、貼り付けることは難しい。
 
ベニヤ板に本当のイーゼルのような木をくっつけることや、
キャンバスが乗せられるような釘を打ち込むなども検討しましたが、
表面にあまり加工するとまた模造紙などの絵を描く時に支障が出てしまいます。
 
イーゼルも安いものであれば、
ネットで1000円ちょっとのものも売っていて歓喜しましたが、
口コミを読むと、
 
「すぐに倒れる」
「そして壊れる」
「子どもが引っかかって壊れてしまった」
「風で倒れた」
 
などのコメントが散見…
 
大人ならまだしも、子供のレッスンには不向きかもしれません。
 
私が小学4年生頃に通いだした油絵教室では大きなビニールシートの上に座り、
壁に立てかけたキャンバスに絵を描いていましたが、
やはり小学校の上級生だからできたこと。
 
今回のアート教室ではまだまだ動き回りたい小さな子供たちもいます。
 
床で描くということは、絵の具も床で混ぜたり広げたりすることになるでしょう。
キャンバスも子どもサイズとなると、
床にそのまま縦置きすること自体、身長的にも描きにくいかもしれません。
 
 
そこで考えられたのが、
 
「吊るす」
 
という方法。
 
あらかじめ、既存のイーゼルの裏面に、紐が引っかけられるような大きめの釘を打ち込んでおきます。
 
そしてキャンバス自体に、各自2か所釘を打ち込み、紐を通し、
先ほどのイーゼルの裏面の釘に引っかけ、
イーゼル表面にキャンバスが吊るされるようにするという方法です。
 

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(↑キャンバス自体に紐を引っかけられる釘を打ち込んでいます。)
 

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(↑吊るしています!)
 
これであれば、既存のイーゼルの表面にも支障は出ず今後も使いまわしやすく、
キャンバス自体も紐が渡してある上部2点で押さえられ、安定します。
 

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(↑安定しました!)

 
紐の長さを調節すれば絵の高さも多少変えられ、
また取り外しもしやすいため子供たち自身でもスムーズに扱うことができます。
 
 
 
「パレット」の問題点
 
通常、油絵では木製のパレットを使います。
 
私が保有している2枚の木のパレットを持ち込み、
レッスン初回時には子供たちに実際に見て触れてもらいました。
 

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様々な意見や使い方があると思いますが、
長年丁寧に使いこんだ木製パレットは艶艶と鏡のように輝きます。
 

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(↑あめ色になっています。)
 
料理でいうと、鉄のフライパンみたいな感じですね!
 
しかし今回、
10名分もの木製パレットを用意するにも、
それなりのコストがかかります。
 
描き終えるたびに筆などの片付けもありますが、
更に各自パレットをピカピカに磨ききることが、果たして5歳児にもできるのか!?
どれくらい時間がかかるのか?
お掃除をやり残してしまうと、絵の具が固まってしまって元に戻らない!
 
…などの心配もありました。
 
そこで、現在アクリル絵の具などでもメジャーとなっている
「紙パレット」を利用することに。
 
これならば絵の具が残ってもしばらくそのままにしておいても気兼ねないので再利用しやすく、何より 片付けも楽!です。
 
ただ、紙パレットはちょっとした風でも吹かれて飛ぶこともあり、
また油絵具のような「粘土の高い絵の具」を扱うにはパレット自体が筆に持っていかれることも。
 
筆以外にペインティングナイフというものを利用する際はなおのこと、
浮くことのない安定したパレット面が必要となります。
 
また、通常であれば木のパレットにくっつけるオイル壺(絵の具を溶かすオイルを入れるケース)も、
安定した場所に置いておかなければなりません。
(倒すとギトギト、べたべた。高価なので勿体ないですし…)
 
そこで、アート作業用の大きなテーブルに、
毎回新聞紙をくまなく敷き詰め、養生テープで貼り付け、
その上に紙パレットやオイル壺もマスキングテープで固定しました。
 

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(↑新聞紙の設定!)
 

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(↑パレットとオイル壺はこんな感じ)
 
これで準備完了!
 
パレットやオイル壺の固定もしつつ、汚れ防止にもなります。
 
レッスンが終わったら、
紙パレットごと新聞紙で丸め込み、捨ててしまえばOK。
 
簡単♡♡
 
イーゼルやパレットの問題が解決したので、
 
あとはのびのび、描くだけ!!
 
「油絵やってみたいけど準備が…」という方にも、
参考にしていただけたでしょうか?
 
また今度、実際のレッスンの様子もレポートしたいと思います。