decent-work’s blog

働きがいのある人間らしい仕事の実現支援と啓蒙を行う会社です。中の人たちの徒然を書きたいように書いています。

カップヌードルの奥の深さに感動!! ラーメンに隠された裏話とキーワード、五感で楽しめる博物館の世界観に触れてみませんか?

こんにちは!
朝晩は肌寒くて、温かいものが恋しい季節になってきましたね。
そんな秋らしい日、ラーメンが食べたくなるハチです。
 
皆さんもラーメン好きですよね?
(決めつけていますが。笑)
定番のカップヌードル、美味しいですよね。
 
私はとても辛党なので、チリトマトラーメンだろうとトムヤムクンラーメンだろうと、更に一味唐辛子とタバスコとブラックペッパーをドバドバーっと入れるので、夫がいつも横でギョッとしています。
 
 
先日、我が家は夫と子供2人を連れ、家族4人で横浜にあるカップヌードルミュージアムに行ってきました。
 
たかがラーメン、されどラーメン。
 
当たり前のように誰もが知っていて身近な存在であるカップラーメンは、世界的にも有名ですよね。
そこに至るまでの創業者の安藤百福氏のエピソードには、様々な人が働く上でのヒントがたくさん詰まっていました。
 
 
パズルのような画像ですが、こちらの写真に文字が隠れているの、わかりますか?
 
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どうでしょう?
 
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見つけれられたでしょうか!?
 
「global」
 
という文字が隠れています。
 
 
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実際は、このような大きなカップヌードルのオブジェで、しゃがんだり覗いたりして様々な角度がら探してみると、4つほど英語の単語が隠れている楽しいアートになっています。
 
 
カップヌードルにまつわるエピソードの詳細は、実際に博物館のシアターに足を運んでいただくのが早いかと思いますが、
安藤百福の「クリエイティブシンキング = 創造的思考」の原点となる“6つのキーワード”はとてもユニークでした。
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1 まだ無いものを見つける
2 なんでもヒントにする
3 アイデアを育てる
4 タテ・ヨコ・ナナメから見る
5 常識にとらわれない
6 あきらめない
 
 
どれも優しい言葉ですが、一つ一つとても奥が深いものでした。
子供にも伝えやすいですね!
 
 
(1)「まだ無いものを見つける 」
 
戦後の混乱と食糧難の中で、安藤百福氏は街角のラーメンの屋台に多くの人が行列を作っていることを目撃します。
誰もが好きで、気軽に食べられる、温かいラーメン。
いつどこでもお湯を注ぐだけで気軽に食べられるラーメンを作ろう!と決意したのだそうです。
 
「あったらいいな」という思うものを探す、ということ。
ビジネスのきっかけ、チャンスになり得ることですよね。
 
 
 
(2)「なんでもヒントにする」
 
たとえば・・・
 
『やかんと蒸気機関車
やかんの水が沸騰すると蒸気の力によりフタがガタガタと音を立てて動きます。その様子をヒントにして、蒸気機関車が発明されたと言われているそうです。
 
『トンボとヘリコプター』
トンボの羽根は、浮力を生み出し途中で静止(ホバリング)できる構造になっています。ヘリコプターはここからヒントを得て作られたそうです。
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蒸気機関車のオブジェを触ると影が出てきて、たちまちヤカンに変身したり・・・
これらも体験型のアートになっているんですよ!
 
こちらは、ハスの葉の表面の水を弾く突起をヒントに作られた、傘のオブジェ。
 
他にもたくさんの例が、楽しいアートとして展示されています。
 
 
安藤百福氏も、妻の手料理から、てんぷらのタネに衣をつけて高温の油に入れるとたちまち泡を立てながら水分が抜ける様子を見て、麵の乾燥方法のアイデアを得たそうです。
それが、「チキンラーメン」の基本技術、「瞬間湯熱乾燥法(しゅんかんゆねつかんそうほう)」だそうです。
 
また、安藤百福氏がアメリカに出張した際、現地の担当者たちがチキンラーメンを小さく割って紙コップに入れ、お湯を注いでフォークで食べました。この様子から、「カップヌードル」の着想を得たのだといいます。
 
 
 
(3)アイデアを育てる
 
チキンラーメンカップヌードルが成功を収めると、たちまち模造品が出回ったそうです。
安藤百福氏が製造過程で特許をとっているにも関わらず、当時は現在より「権利」について理解されにくい世の中・・・
模造品やトラブルが続き、ラーメン業界は混乱したそうです。
 
しかし、安藤百福氏は国から呼ばれ、この混乱を統率してくれないか、と依頼を受けます。
 
そこで迷った末、特許として秘密を守ってきた製造方法を公開することで、ライバル会社同士が手を取り合い協力関係を結べるよう、インスタントラーメン業界の混乱をまとめることに成功したのだそうです。
 
結果的に、インスタントラーメン業界は伸びることができ、世界的にも成功をおさめたのだと言えますよね。
 
 
特許はとても大切ですし、守らなければならない技術はたくさんありますよね。
しかし一方で、技術をもっと公開していったら、もっと世の中にとって良い仕組みが出来上がることもあるのかもしれません。
 
遠い国で困っている人々にも、その技術は必要かもしれない、待たれているかもしれない。
今なかなか解決できない困難に面している人に、その技術を伝えれば、大きな進展があるかもしれない。
医療や研究の現場でも言えそうですね。
 
一つの会社の中でも、社長が良い情報を社員に出し惜しみしていると、結果的に成長は難しいかもしれません。
伝えることで、技術や情報はより精度を増し、磨かれ、人と共により良く育っていくものなのかもしれませんね。
 
 
 
(4)「タテ・ヨコ・ナナメから見る」
 
先ほどのラーメンのオブジェから「global」を探すというものは、(4)の「タテ・ヨコ・ナナメから見る 」ということを教えてくれる体験アートでした。
 
仕事でも家庭でもふと様々な角度から見てみることで、まったく違う発見があったり、気づきを得られること、ありますよね。
 
友人や夫、はたまた子供と話している時でさえも、
「ああ、そういう見方もあるんだなぁ!」
と思うことは非常に多いです。
 
歳を重ねて経験も増えるごとに、自分が見ている角度が正解だと思ったり居心地の良さや怠慢から留まっているばかりだったりしがちです。
 
しかし、ときには頭の中もしゃがんでみたり、背伸びしてみたり、目を細めてじーっと見つめてみたりして、第三者の意見も柔軟に取り入れられる人でありたいな、と思います。
 
 
(5)「常識にとらわれない」
 
これは是非、博物館へGO!な、錯視の体験アートでした。
目の錯覚で大きい人が小さく見えたり、小さい人が大きく見えたりする小部屋です。
 
一見当たり前だと思えることも、ときには疑って考えてみることも大切だな、と気づかされます。
「常識」「当たり前」から抜け出すと、発見や感謝、反省も生まれますよね。
 
 
(6)「あきらめない」
 
「あきらめない」って、それだけを聞くと今の私には少し重い言葉に聞こえてしまうのですが(笑)、色々な場面や立場、様々な解釈や定義があると思います。
 
単純に、ビジネスとして、安藤百福氏のように諦めずに取り組み続けることで、成功し、世の中に価値を提供できたこと、本当に素晴らしいと思います。
まずは、一歩、一歩、それが大切なのかもしれませんね。
 
あえて、「あきらめない」と言い切るのではなく、「あきらめる(諦める)」を再定義してみようかと思います。
 
それは、陸上の為末大さんがインタビューで話されていて、感銘を受けた考察でした。
 
「諦める」を再定義する、ということ。
 
「諦める」、それはどうしてもネガティブなイメージがつきます。
「敗北」「いい加減」「散漫」などの印象を与えるのだそうです。
しかしそうではなく、「現状をしっかり見据えた上で、自分が勝てるフィールドに移動すること」は、価値のあることだと。
「逃げ」ではないのです。
 
そして、自分の本当の可能性を俯瞰すること、それが大切だそうです。
 
アスリートでもミュージシャンでも、はたまたサラリーマンでも、何か一つのことに打ち込んでいると、ついつい「自分にはこれしかない」と思い込んでしまうそうです。
「今の仕事ですらままならないのに、転職・起業なんて無理。自分にはこの仕事しかないんだ」と思う人も多いかと思います。
 
どちらにしても、これは自分の可能性を俯瞰できなくなっている状態だそうです。
為末さんはこの状態について、「この道が唯一の道ではない」と絶えず意識していることが重要だとおっしゃいました。
今の人生以外にも、自分にはいろいろな人生を生きる可能性があるんだ、と。
 
そうすることで視野が一気に広がり、逆に今のフィールドを見直したり判断することができるのだそうです。
 
「負け戦はしない、でも戦いはやめない」
 
かっこいいですね。
 
「諦める」「諦めない」という表現は異なりますが、安藤百福氏も、戦いをやめなかったのでしょうね。
 
為末さんのインタビューはこちらでした。
 
 
 
 
考えるエピソードが続きましたが、カップヌードルミュージアムは、オリジナルのカップヌードルが300円で作ることができるのも魅力の一つ。
 
4歳の娘と私で、一つずつ作ってみました。
 
 
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まずは、カップにお絵かき。
カップは消毒も施され、衛生的です。
 
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カップの上に機械で麵を落とし入れる方法だと、斜めになってしまうことも・・・
そこで、「並んだ麵の上に、カップをかぶせていく」という方法で、問題が解消されたそうです。
なるほど!!
グルッと、カップを麵にかぶせる体験をさせてくれます。
 
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麵の味(普通のしょうゆ味、カレー、シーフード、チリトマト)を選び、具材も4つまで選べます。
限定のヒヨコちゃんナルトがとっても可愛いです♡
 
ネットでは、4つの具材すべてをヒヨコちゃんナルトにした方の画像が載っていました(笑)
ヒヨコヒヨコヒヨコ・・・すごい画像でした!!
 
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蓋をしたアツアツの新品カップヌードルを受け取ったら、風船のようなクッション材に空気を入れて、お持ち帰り!
 
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大喜びで、肌身離さず持って帰りました。
(注:この茶色い絵は、キティちゃんだそうです。キティちゃん……)
 
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食べられるエリアもありました。
1歳の食い意地張った次女・・・お見苦しくてすみません。
 
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どれもお手頃価格でした^^
 
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こちらは、「麵」の立場になって製造過程をアスレチックとして楽しめます。
4歳以上の有料エリアでした。
最後は「製品化」ということで、滑り台を下ってきます。
 
 
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とっても楽しめたカップヌードルミュージアム
子連れでも子なしでも、2~3時間ゆったり過ごすのにぴったりでした。
 
開放感のあるテラスからは横浜の海が一望できて、風もとても気持ちよかったです!
 
楽しみながらも、様々な角度で考えさせられた良い機会になりました。
体験型のアート、この秋、五感で楽しんでみてはいかがですか?
カップラーメンの見方も少し変わるかもしれませんよ。
 
 
◆予約がおすすめ!