そんなこんなでクスコに対してあまり好印象が持てずにいたとこに、
「折角クスコに来たんだからマチュピチュ行こうよ」と夫が珍しく自己主張をしたので、マチュピチュにいくことになりました。
こんなついでに、期待値低くマチュピチュにいく人も珍しいことでしょう。
通常マチュピチュへの行き方を日本語で検索すると、ペルーレイルという列車でクスコの街からマチュピチュの麓のマチュピチュ村まで行くのが一般的です。
日本のツアーデスクでもそう案内されます。
ですが、この列車は一日に数本レベルで少ないらしく、事前予約必須、噂によると一ヶ月前から予約してないと乗れないとか!
もちろんまるでマチュピチュにいくつもりがなかったので、全く予約してなかった私たち。
ですが、現地にきてしまったらなんとかなるものです。
実は日本人にはあまり知られていない過酷な行き方があったのでした。
宿の主人が勧めてくれたのは、クスコ発着の一泊二日のワゴンバスツアー!
マチュピチュ村までの往復バス代、マチュピチュ村での宿泊代と二食分のご飯、マチュピチュへの入場料がついて一人 US150ドル!激安ツアーです!
クスコにある大概の宿や旅行代理店で前日に申し込めばもう次の日の早朝には宿まで迎えに来てもらえます。
ノープランで旅をしている人にはありがたい!
補助席も入れた座席数分のきっちりみっちり定員(しかも日本人みたい決して華奢ではない南米人のみなさま)と人数分の荷物を積み込んで、私の倍はあろう南米人レディーのお尻とどちらの汗かわからなくなるくらい密着しながら、6時間乗り続ける地獄のワゴンツアーです!
そんなパンパンのオンボロワゴンで、決して道路とは言えない崖っぷちの道なき道、ぐわんぐわんの急カーブを、頭文字D並みに猛スピードで駆け抜けます。
オンボロワゴンの車窓から。山肌に見える線が道だ!!
私もばっちり車酔いになりましたが、前のチリ人青年が最初は余裕でDSマリオをやってたせいで、その後真っ青で吐きそうになっておりまして、そっちのが気が気ではありません。
でもこんなとこで降ろさせてもらっても、にっちもさっちもいかないので、耐えて乗り続けるしかないのです。
途中何度か休憩もありましたが、南米人メイン(チリ人やアルゼンチン人など)のツアーのため、スペイン語ができないのは私たちだけ。
運転手はもちろん英語通じず、何時に戻ればいいかもわからないので、自ら食らいついてどうにか意思疎通をとるしかありません。
でもそんな中でも天使はいるもんで、英語できないけど私たちのことを気にかけてくれたブラジル人のカップル、ありがとう(;ω;)彼らがいなければ途中でバナナを買うこともできませんでした。
っていう史上稀にみる地獄ドライブだったのですが、地獄はまだつづいておりました。
なんと降ろされたのはマチュピチュ村ではなく、だいぶ手前の鉄道駅。
ここから二時間半、蒸し蒸ししたジャングル気候な線路の上を歩いて我々はマチュピチュ村へ向かわねばならないとな。
線路を歩くの?線路って列車が走るものじゃないの??
線路あるんだから列車乗らせろよー!!ここは歩くとこじゃないだろーーー!!
と叫びたくなりますが、鉄道のチケットがない無計画な貧乏人の私たちは永遠と線路を上を歩かなければ憧れのマチュピチュにはたどり着けないのです。
ぞろぞろとみんな線路を歩く。足元が悪いのでほんとにしんどい。
こんな橋も徒歩で渡る。
トンネルの中も歩く。真っ暗なのでスマホのライトを頼りに。
列車が来たら端によける。走って逃げる。
歩いてる人々はテンション高く列車を見送る。
最後の方は雄大な自然もあって、国境を越える難民の気分に。
早々に自分の荷物も夫に持たせて、トボトボと歩くこと二時間半、やっとマチュピチュ村へたどり着いたのでした。
もう、ほんとに、疲れた。。
さながらスタンドバイミーです。一生分のスタンドバイミーをしました。
もう二度とやらねえ。
そして翌日、マチュピチュ村から文明の利器・バスを使って(徒歩で山登りしていくことも可能)、マチュピチュに行ってみたらまさにマチュピチュ!!という感じでいってよかったです。
マチュピチュどーん
ちなみに帰りはあっさり列車のチケットが買え、スタンドバイミー(線路徒歩)を免れました。
なんで帰りは簡単に買えるんだ。
でも乗れたのは一駅分。クスコまでの帰りの地獄ドライブはちゃっかりありました。そこはもちろん逃れられず。
これからマチュピチュにいきたいなと思っている方は、ぜひ!ちゃんと!計画を立ててからの!出陣を!!
何よりもまず、列車のチケットのご予約をオススメします!!
その後メキシコで出会った屈強なアルゼンチン青年は、五日間かけて山の越え谷を越え、自らの足でマチュピチュにたどり着くトレッキングツアーで行ったと言っていたので、もっと修行したい猛者はこちらでレッツトライ。