decent-work’s blog

働きがいのある人間らしい仕事の実現支援と啓蒙を行う会社です。中の人たちの徒然を書きたいように書いています。

企業や個人の新生ロゴに、「紋」という選択はいかがでしょうか? あなただけの「オリジナル家紋」が瞬時に作り出されるサイトもアルンデス。

「この紋どころが目に入らぬか」

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こんにちは!
ハチです。
 
先日ご紹介した、大好評のまま終了となったデザインあ展」
 
展示会自体は終わってしまいましたが、
大混雑の中、体験をあきらめ持ち帰ってきた資料があったため、
ご紹介したいと思います。
 
だいぶマニアックかもしれませんが、
 
テーマは、「紋」。
そう、「もん」です。
 
 
え。
「紋」って…なに? 
 
って感じでしょうか。笑
 
 
「紋」と言えば、
時代劇などの着物の背に描かれた、とりあえず丸いやつ。
 
そんな印象から、
 
代々続く家系に伝わる「家紋」や、
京都などにありそうな老舗店舗の暖簾にある模様、
冒頭の水戸黄門のセリフを想起するくらいしかもしれません。(←私の場合)
 
しかし調べると、
実はジワジワ現代風なアレンジも含め一部で流行っているのでは?
 
と感じる作図な気がしますし、
流行ったら面白そうだなーと思います。
 
***
 
そんな、
「日本の伝統的な「紋」を、自ら作り上げる」
という体験を行っていた、「デザインあ展」。
 
面白いですよね。
 
体験するための机のスペースを競うかのように、
専用の用紙を広げて作図に格闘しているのは軒並み子供たち。
 
しかしながら、
その内容は少し高度!!
 
ただ描かれた紋に色塗りをするわけでも、
フリーハンドで完全自由に紋を描かせるわけでもありません。
 
ちゃんと本物の「紋らしさ」を追求でき、描く仕組みがわかるよう、
以下のようなガイドのある用紙が配られ、
コンパスと定規を利用して動画を見ながら描く、
という流れになっていました。
 
(こちらがその用紙。「ひさご」と、「みつどもえ」を持ち帰りました。)

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単にフリーハンドで自由に丸いデザインを作り上げるのではなく、
美しい紋の形を作り上げるために、
コンパスと定規が利用されているとは!!
 
ユニークですよね。
 
コンパスなんて、最近使いましたか?
なかなか使いませんよね・・・
 
コンパスはやはり、小学生の算数専用の道具であるイメージ。
実は大人なアートにも生かせるアイテムだったとは。
新鮮でした。
 
***
 
そんな、激混みだった紋作図の体験ブース。
 
園児や小学校低学年にはなかなか難しいですが、
「紋を描くこと」が一種のアート活動として「たのしい」と思わせられている点が、
この展示会のスゴイところ。
 
子どもたちにも大人にもわかりやすく、
楽しいめる切り口で各種サイトがオープンになっています。
 
こちらが、
「紋どころの手引き」
 
PDFファイルです。
印刷して、秋の夜長にじっくり紋を描いてみるのはいかがでしょうか(笑)
 
以下は、デザインあ展を手掛けるNHKYouTubeページ。
こちらの動画も、紋についてのナレーションもわかりやすく、面白いです!
 
 
デザインあ展の「紋」のページ
 
 
デザインあ展の「映像編集」も手掛けれられた高野光太郎さんが、
ブログページでこのように語っています。
「もん」を担当する上で調べた資料によると、江戸時代には上絵師(紋のデザイナー)が沢山いたにも係わらず、彼ら職人についての情報が全く残って無いそうです。
とはいえ、現代の絵師にもちゃんと日本古来の描き方引き継がれています。
西洋の数学的アプローチとは異なる日本の職人が考え出した作図方法は、職人の形への拘りが伺えます。
そして何よりも驚かされたのは使用する道具は「定規」と「コンパス」のみという事でした。つまり「直線」と「円」だけで全ての紋章の形を作図出来るわけです。
日本の名も無き職人達の創造性に感動しました。 
(以下より引用)
 
直線と円だけで紋のカタチが作図できる・・・
私も、これには本当に感銘を受けました。
 
どうでしょう。
やってみたくなりましたか?笑
 
***
 
ところで、先ほど添付した、
デザインあ展で持ち帰ってきた紋作成のプリント。
 
職業柄か、この右下の名前が気になる私…
 

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波戸場承龍さん・・・
 
誰!?
 
というわけで、調べてみました(笑)
 
「紋」が伝える文化 「紋」に込められた思い
(紋章上繪師:波戸場承龍さん、波戸場耀次さん)
 
やはりすごい方でした!!
 
個人的にも、紋づくりの依頼をしたくなってしまいました。
どのようなデザインが仕上がっていくのか、とても興味あります。
 
一方で、
 
紋章上繪師(もんしょううわえし)とは、
現在その人口は東京に10人ほど、日本全国でも数十人しかいない・・・
 
という事実。
 
波戸場承龍さんの場合、
親子で作図されていることがまた、嬉しいですね。
 
このまま廃れていくことなく、伝統として受け継がれていってほしいものです。
 
***
 
また、
もっと手軽にちょっとした「家紋」を作成するサイトはないものか?
 
と探ってみたところ。
ありました!
 
あのペットボトルのお茶で有名な、綾鷹さん。
もちろん知ってる方がほとんどかと思います。
綾鷹(あやたか)は、日本コカ・コーラが発売する緑茶飲料である。京都宇治の老舗茶舗上林春松本店との協働による製品。(Wikipediaより引用)

 その綾鷹さんのホームページにて、面白いページがありました。

あなただけのオリジナルなKAMON(家紋)が瞬時に作り出されるジェネレーター(=生成プログラム)https://www.ayataka.jp/fun/kamon/

 

作り方は、
生年月日と名前を入れるだけという、気軽なもの。
 
かんたん!!
 
 いくつか作成してみた「家紋」のうち、
ブログの冒頭でも張り付けさせていただいた「ぺんぎん紋」や、
以下のような「ハイビスカス紋」「猫紋」などが出てきました(笑)

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システムに乗っ取って家紋が出てくるだけなのでしょうが、

意外と細かなバリエーションがあり、
また占い的な要素もあり、楽しませてくれます。
 
***
 
さて、「紋」がコンパスアートなのはわかりました。
もっと深く作図に工夫を凝らしたい方向けにこちらをご紹介。
 
こちらは、私も持っているマニアックな本です。
実はコンパスで七角形が描けたり、
美しい螺旋が描けたりします。
 
◎おすすめ図書
コンパスと定規の数学:手で考える幾何学の世界 (アルケミスト双書)
 

コンパスと定規の数学:手で考える幾何学の世界 (アルケミスト双書)

 

こちらを読んだら、
更に複雑な紋作成にも使えるかも!!(←どこをは目指すのか不明。笑)
 
***
 
最後に、「デザインあ展」におけるこちらの「紋」の歌。
なかなか中毒性があります(笑)
 
 
歌もハマりますが、
鮮やかな紋の文様に見とれてしまうかも。
 
余談ですが、これを流しながらPC作業すると結構はかどります!!
なにかあるのかしら??笑
 
***
 
波戸場承龍さんがおっしゃった、
 
「紋の「円」は「縁」でもあるんですよ。」
―――依頼主が大切にしている要素の一つ一つに向き合い、
   それらを「円」でつなぎ、「縁」をつなぐ。
 
という言葉が、とても染み入りました。
 
個人の活動も、企業の活動も、
縁をつなぎ、つむいでいくもの。
「紋」という選択で表現するのも、良いものですね。