decent-work’s blog

働きがいのある人間らしい仕事の実現支援と啓蒙を行う会社です。中の人たちの徒然を書きたいように書いています。

「ここで働かせてください!」と「自分の名前」

こんにちは!

ハチです。

 

個人的に「ジブリの夏」の続きということで…

 

福岡で開催していた

『「鈴木敏夫ジブリ展」また、会えたね!』というイベントと、

映画「君たちはどう生きるか」を観てきました。

 

千尋、かわいい。

 

ジブリのプロデューサーで有名な鈴木敏夫さんの育ってきた環境や考え方を覗きながら、宮崎駿監督との関係性や親しくなるまでの道のりなども垣間見れる展示がズラリ。

 

思いっきり昭和の方なので、

昭和の時代に小学生から学生時代を生きた過程が、当時の流行りの品や映像や写真を通して説明されていて、

平成生まれ・令和の小学生たちにとっては新鮮なものばかり。

 

湯婆婆(ゆばーば)と、銭婆(ぜにーば)の巨大な像の口の中には占い用の札が入っていて、神社のおみくじのような体験もできました。

 

でか!!笑

 

 

こちらは「開運おみくじ」の銭婆。

反対が「恋愛おみくじ」の湯婆婆でした。

 

すごいインパクト...!!

千尋の気分になりますね。

 

 

そして、カオナシ

 

このあと、久々に「カオナシ」の物まねが流行りました。

 

湯屋の中のイメージも楽しかったです。

 

 

何よりも、インパクトが強いメッセージがやっぱりこちら。

 

 

「ここで働かせてください!」

 

千尋は覇気がなく声も小さく今にも消え入りそうな姿で、自分自身をアピールして仕事をつかみ取ろうとするようなバイタリティがあるわけでもなく、孤独で怖くて状況にも絶望しているところ。

 

でも友達になったハクに言われた通り、「ここで踏ん張らなければ」という気持ちを原動力に上の言葉を繰り返すんですよね。

 

現実世界でも、

どんなに望んだ職場だとしても、「仕事」という場はいつでも楽しいわけではないし、

色々なことが起きます。

 

誰かと複数人で関わって仕事をする限り、そして相手がある限り、全員がフレンドリーで仲良しなわけでも当然ない。

 

でも、本気で頑張っていると誰かが手を貸してくれる。

そんなメッセージも映画に込められているようです。

 

周りの人の役割や立場を奪うほど、そして周囲の人の気持ちを顧みずでしゃばるのは違いますが、

 

「私にやらせてください」

「ここでチャレンジさせてください」

 

こんな言葉は大人になるほどに随分遠ざかってしまったような気がしてハッとしました。

 

そして今を生きる子供たちも、

情報が溢れているからこそ「受け身」になってしまいがち。

 

本当にやりたいことがあったら、精一杯声を大にて相手の気持ちを動かせるほど誠実に、メッセージを伝えることができればいいなとつくづく思います。

 

映画の公開当時はこの映画の「労働」についてはあまり深く考えていませんでしたが、

「湯婆婆は悪人ではない」

「善良な市民であろうとしている」

などの宮崎駿さんの語るキーワードもグサッとします。

 

ただ湯婆婆は悪い人。というイメージしか子供の頃は持っていなかったけれど、単純にそうではないということが大人になる程わかりますね。

 

カオナシ」も、誰もが持っている一面。

自分がなくて、居場所を求めて、うまくいかず、意識せず誰かにすがって自分であろうとする。

不安や葛藤がみえるけれど、どこか憎めない。

 

銭婆が

 

千尋、いい名前だね。自分の名前を大事にね。」

 

という台詞も好きなのですが、

 

当たり前のように自分が日々身につけている自分の名前も、

ふとこの言葉を前に意味を考えると深く沁みます。

 

自分を見失わないこと、

本来の自分を思い出す、大切にする、

そんなところでしょうか。

 

宮崎駿さんが、

「成長物語ではなくて本来自分の中にあったものが溢れてくる映画を作りたかった」

みたいなことをどこかで語っていたのを思い出すのですが、

 

その視点で自分自身や子供たちや周りの人を見てみると、とても面白いなと思います。

 

 

複雑で、一言では語り切れないシーンや世界観、色々と考えさせられますね。

 

 

お土産には、「ススワタリ」のキーホルダーを買いました。

 

ススワタリたちが一生懸命働いていた姿も、愛おしいような切ないような何とも言えない気持ちですが、手元に置いておくと元気が出ます。

 

 

そして、こんな題字も展示してありました!

 

 

観に行った映画のタイトルですね。

 

 

この映画。

 

賛否両論あるようですが、私は描写の一つ一つや疾走感、そしてメッセージみたいなものに感動しました。

 

子供の目線やその時代と今を繋ぐ普遍的なものや変わってほしくないもの、

そしてこういった「映画」というクリエイティブなものを作る側であった時の葛藤や表現し伝えたい欲みたいなもの、

そんなもの・ことがたくさんグルグルして、

ものすごく大作に感じました。

 

何より、高齢になっても映画を作ってくれて宮崎駿さんに感謝ですね。

 

ススワタリにも、今回の映画にまた出てきて欲しかったな。笑

 

 

働くことも、

空を飛ぶことも、

誰かとぶつかるときも、

何かを作り生み出すことも、

 

熱意をもって本気で向き合っていけば誰かの気持ちを動かすことができる。

それがまた、難しくとも、自分の喜びややりがいになっていったら素敵ですね。