◆無限大の想像力に気づく、「りんごかもしれない」
有名なヨシタケシンスケさんの絵本。
絵本売り場では目立ったところに平積みしているので、ママパパの多くが知っている絵本かもしれません。
たった一つの「りんご」を、「本当にこれは『りんご』なんだろうか」と、主人公の僕はありとあらゆる想像をします。
本当に奇想天外。
あり得ない、突拍子もない想像の産物ばかりなのですが、この想像力にはただただ感服です。
以前に「当たり前を疑う」というようなブログを書きましたが、「りんご」と同様「人の気持ち」だって、目の前にある一見「当たり前なこと」すべて、一度疑ってみると新たな視点が浮かんでくるものかもしれません。
また、とにかく片っ端から「色々な可能性」を探ってみることは社会人にとっても必要なスキル。
ビジネスの企画においても営業においてもアイデアが行き詰った時にも使えるかも!?
究極のビジネス書なんじゃないかな、なんて勝手に思っています(笑)
◆自己分析の第一歩!?「ぼくのニセモノをつくるには」
またまたヨシタケシンスケさんです。
本当にセンスが素晴らしいですよね、キャッチーなので子供たちにも大人気。
この本では、「ぼく(=けんたくん)」が日々の宿題やお手伝いや部屋の掃除に辟易し、自分の「ニセモノ」を用意しようと企んで一体のロボットを用意するのですが、
「じゃあ、あなたのことを詳しく教えてください!」
と言われてしまいます。
けんたくんはまず、外見や特徴をザッと説明するのですが
「うーん…まだ『けんたくんらしさ』がわかんないですね……」
と言われてしまいます。
ロボは なかなか しつこかった。しかたなく かんがえてみたけれど じぶんのことを はなすのって むずかしくて めんどくさい。
そこから、けんたくんは「自分」について色々な角度でロボットに説明しようと試みるのですが、それらの視点がどれも秀逸でわかりやすく、引き込まれてしまいます。
少し大げさかもしれませんが、私は学生の時の就活時に読みたかった! と思いました(笑)
また、取引先や職場の人とうまくいかないときも、こういう視点で相手をみることで上手くコミュニケーションが取れるようになることがあると思います。
目の前に見えていることだけか全ての姿とは限らない、と気づかせてくれます。
◆ルールは大事。でも心が宿っているルール違反には意味がある。「としょかんライオン」

- 作者: ミシェルヌードセン,ケビンホークス,福本友美子
- 出版社/メーカー: 岩崎書店
- 発売日: 2007/04/20
- メディア: ハードカバー
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図書館は、走ってはいけない、大声を出してはいけない、などの鉄の掟があります。
ライオンはそのルールをしっかり守ることで図書館にいることを許されました。
静かに、大好きな図書館にいるのが当たり前になっていたライオン。
しかし、ライオンがそのルールを破ってしまう出来事が起こります。
大学の恩師に勧めてもらった絵本で、4歳の娘には少し長いような気もしましたが今では大好きな心温まる絵本です。そして考えさせられます。
やむを得ない理由って時には起こり得ると思うのです。また、ルールに気を取られて大事なことを見失ってしまうこともありますよね。
ルール以上に大切なことは何だったのか、時には経営者の方にもハッと立ち止まって欲しいことかもしれません。
一言では説明しづらいので「感じて欲しい」と思う絵本です。パートナーや子供たちと、話し合うきっかけになるかもしれません。
◆仕事のやりがいや、人の可能性を考える「すてきな三にんぐみ」

- 作者: トミー=アンゲラー,いまえよしとも
- 出版社/メーカー: 偕成社
- 発売日: 1969/12/16
- メディア: 単行本
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こちらはなかなか痛快な絵本で、男性にもシュールな雰囲気がウケると思います。
3人組のどろぼうはが今までに奪ったものは金銀宝石、指輪にお金、首飾り…。
ラッパ銃、こしょうふきつけ、真っ赤な大きなまさかりの3つを使って馬車を脅し、悪事を働いていました。
そんなある夜、いつものように強盗をしようと馬車を止めた3人組。しかし、乗客はみなしごのティファニーという女の子1人。
ティファニーは、意地悪なおばさんのところへ引き取られる道中でした。ティファニーは、この3人組のおじさんたちの方がおもしろそう…と喜びます。3人組は盗るものもないのでティファニーを連れて帰ります。
そこから「何でどろぼうやっていたんだっけ?」と、3人にも心境の変化が。
これをきっかけに、仕事に対するモチベーションの持ち方も変化していきます。
この役割、この仕事が私の全て。と時には諦め、思っていたとしても、人には色々な「可能性」があるのだと気付かされます。
それは出会い一つ、心ひとつで広がったり、変化したりするんだな、と感じずにはいられない絵本かなと思います。
以上、勝手に選ばせていただいた、大人にイチオシの絵本4冊でした。
また別途、素直に子供向けの絵本も紹介させていただきたいと思います。
我が家の絵本棚。
もう入らない......