decent-work’s blog

働きがいのある人間らしい仕事の実現支援と啓蒙を行う会社です。中の人たちの徒然を書きたいように書いています。

見たいもの・知りたいことだけを、選ばない日。――平和と安全も人が作るもの。#815いまわたしが思うこと

こんにちは!
ハチです。
 
見たいものだけ見る、
知りたい情報だけ知る。
 
テレビよりネットの時代だからこそ
それがスタンダードになっていますが、
 
最近その弊害や怖さを感じています。
 
 
特に、第二次世界大戦という歴史の記憶。
 
原爆しかり、
恐ろしく辛い戦争体験をした方々がどんどん高齢になり、
直接語ることができる人がどんどん減ってきています。
 
あの大きな戦争の後、
時間をかけて、
日本から世界へと「平和」を呼び掛けてきたのに、
 
そしてその恩恵に無意識にもあずかり、
(現代ならではの障害は様々にあるものの)
「戦争のない平和な世界」を疑問もなく歩ませてもらったこと。
 
 
多くの人が意識はしていなくても、
この戦争のない平和な時代はたくさんの方々の犠牲と想いが紡ぎ合って生み出された、
尊い時間なんだな と。
最近ますますそんなことを感じます。
 
 
見たいものだけをクリックする時代ですが、
 
「見るべきもの」
「読むべきもの」
「知るべきもの」
 
というものがあります。
 
それが、義務教育の本来の役割なのかもしれません。
 
 
今年は8月15日を前に、
普段なら目を背けてしまいそうな
戦争体験の記事をたくさんネットで開き、読みました。
 
 
一つ一つの家族の物語。
そこに通う、人の想い。
 
想像を絶する状況を前に、
苦しんで悲しんで、それでも命を得たからにはもがき一生懸命に生きてきた姿。
 
 
涙が出ました。
 
どれを読んでも胸が苦しくなるので「すすんで読みたい」というものではありませんが、「読まなければ」と感じました。
 
 
「遠く感じる歴史上の出来事」だと、何を思い浮かべますか。
 
日本史や世界史の授業で習ったことが浮かぶでしょうか。
 
源頼朝徳川家康の気持ちはそこまでリアルにわからないし
感情移入したり共感することはなかなか難しいですよね。
 
大河ドラマもどこか想像や脚色を意識してしまう。
 
もしかしたらその時代を生きる当事者たちがいなくなることは、
より歴史と共にリアリティがなくなり想像できる範囲や度合いが薄れ、他人事に感じたり、大河ドラマ上のエピソードのように感じてしまったりする…
そういうことなのでしょうね。
 
 
私は大学生の時、
「通いやすい」という理由で祖母の家に7年くらい居候し、祖母と2人で住んでいたことがあります。
 
そう、20歳前後と90歳のおばあちゃんとの、珍しい2人暮らしです。
 
祖母は5、6年前くらいに亡くなりましたが、
一緒に住んでいた時に話したことを今でも色濃く覚えています。
 
 
他愛もない話から、
関東大震災の時に家族でどうやって逃げたのか、
浅草の長屋に住んいた時に屋根の上に登って逃げるやくざ?と警官の話。
 
戦争の時に弟が戦地で亡くなってしまった話。
「〇〇ちゃん(弟さんの愛称)、いい子だったのよ~。なんで死んじゃったんだろうね。」
 
証券会社に勤めていた時に、職場の女子に嫉妬されて電話応対中にコンセントをこっそり抜かれることが頻発して、
明らかになった時に職場で啖呵を切った時の話。(祖母は結構美人さんで江戸っ子、キレると啖呵切るしチャキチャキ。)
 
祖父と出会ったときはそんなに興味がなかったという話。
「勝手なのよ~」(←笑)
おじいちゃんと世界旅行をして(私も行ったことないのに…セレブだな)インドの空港でトランクをドロドロにされて頭にきた話・・・(←結構執念深く怒っていた)
 
 
直接話を聞くと、
晩年(最近)の話よりも昔の話の方が、その場の情景や感情が手に取るように伝わってくるようなことが多々ありました。
 
また、話をしている時の祖母は、少女のような、若い女性でした。
 
歳は重ねていても、
その時その時を必死に生きたその瞬間に自分を重ね合わせることがそうさせるのでしょうし、その語り口そのものがリアルで伝えるパワーを持っています。
 
おそらく他の人よりも、2人で暮らしていた期間もあり話を聞いている時間はたくさんあったと思うのですが、
それでも「もっと話を聞いておけばよかった」と思います。
 
このパワーと温度感で、なるべく本人達から、
体験を聞く機会や知る機会を得ることがとても大切だと感じます。
 
 
1987年の、日航機墜落事故のニュースも心が痛みます。
 
母は元CAですが、
私が4歳頃に起きた大きな事故でした。
 
テレビを前に母もショックでたまらず、
家族でも本当に心が痛む事故で、
母は今でも当時のニュースを涙目で語るときがあります。
 
私にとっては、その事故を語る母の姿がよりリアルで、
「ああ、二度と繰り返してはならない出来事だな」
という気持ちが強く残っています。
 
こんな風に「心に留めるべきことだ」と感じる気持ちの一つ一つが、とても大切なのだと思うようになりました。
 
 
「二度と繰り返してはならないもの、こと」
 
は、きちんと誰もが知り、学び、
伝えていかなければなりませんね。
 
最近飛んでくる戦争や日航機墜落事故のニュースは、開きましたか。
 
ウイルスで大変な中、
暗いニュースを目にするのも気が滅入るかもしれません。
 
でも、
世界が不安定な中、
「平和」と「安全」に対する意識を今こそ1人1人がより高めておく必要があります。
 
少しでも当事者の気持ちに近づこうと、想像しようと。
平和や安全こそ人が紡ぎ、作るものだと思います。
 
知ることの一つ一つが、どんなクラウドファンティングよりも参加する意義のある行動になるかもしれません。
まだ目にしていない方は、是非開いてみてくださいね。
#815いまわたしが思うこと
 
 

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今日は8月15日。子どもたちとも、色々な想いを胸に手を合わせてみます。